今後のガイド登山についての方針と進め方
- 2020年06月01日
- お知らせ
いつも当クラブをご利用いただきありがとうございます。
緊急事態宣言が解除がされ、社会経済活動再開の新たなステップに入ってきています。長野県の山は5月いっぱいまで登山自粛、登山口閉鎖が続いていましたが、6月からは解除されようやく登山ができるようになります。
当クラブもようやくガイド登山を再開しますが、一気に元のようにとはいかないため、様子を見ながら段階的に行っていきます。今後の方針や進め方、お願い事項などご説明いたします。
1. 当面の移動等に関する制約等
長野県・・・6/1~6/18は首都圏・北海道との往来は慎重に(人込みを避ける、感染防止策徹底)
山梨県・・・ 6/1~6/18は 特定警戒都道県であった地域(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、北海道)に在住の方は登山のために来県しないよう要請
(参考)
長野県 社会経済活動再開に向けた6/1以降の対応 (3 信州登山アクション)
https://www.pref.nagano.lg.jp/hoken-shippei/kenko/kenko/kansensho/joho/documents/20200529.pdf
山梨県 山梨県内のおける登山について
https://www.pref.yamanashi.jp/kankou-sgn/tozan_sangakujouhou.html
2. 6月からの八ヶ岳の登山について
山小屋の完全休業、登山口の閉鎖( 山梨県側の登山口については確認が必要です)は5/31までで終了し、登山が可能な状態となります。
山小屋は6月から営業再開ですが、この夏秋シーズンは営業しない山小屋もありますし、営業再開のタイミングや人数制限等の対応も山小屋により違います。営業状況等は各山小屋にご確認ください。
(参考)
6月以降の八ヶ岳の山小屋営業予定
https://mt-yatsugatake.jp/pdf/20-05-31.pdf
★ 6/2追記
八ヶ岳は入山注意のステータスとなっています。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangaku/index.html
3. 当クラブの今後のガイド登山の進め方
私は日本山岳ガイド協会のガイドですので、協会の活動再開に向けたロードマップや行動指針に従うとともに、所属する八ヶ岳山岳ガイド協会のルールや、自分の想いなど含め、以下のような方針で今度の活動を再開していく予定です。
(1)方針
以下、この夏~秋(11月初旬)のガイド活動の方針です。
- 6/13よりガイド活動を再開します。最初はごく限られたことから始め、移動に関する制約等やガイド協会の方針、感染状況など見ながら段階的に活動を広げていきます。具体的な内容は「(3)段階的な進め方」をご参照ください。
- 救助負担を極力軽減するため、
・登山中の怪我のリスクを下げる
・自力でのレスキューがある程度可能な
山選び、ルート選択をします。
この夏秋は北アルプス、南アルプスのガイド登山は行わず、山域は八ヶ岳および八ヶ岳周辺の山のみに限定します。八ヶ岳においても赤岳・横岳・阿弥陀岳への登山、権現岳~赤岳間縦走は行いません。
行程は体力面、技術面ともに余裕のあるものとします。皆さまの登山のご経験に応じ、無理のない山をご提案させていただきます。
- 当クラブではこれまで年齢制限など行なわず直近の登山のご経験等で判断してきましたが、当面参加される方の年齢を64才までと制限させていただきます。合わせて慢性呼吸器疾患、免疫不全等の疾患のある方の参加はご遠慮いただけますようお願い申し上げます。平地より体への負担が大きく、登山時の感染および持病の重症化のリスク軽減のためです。
(2)新型コロナウィルス対策(考え方)
当面、登山中も新型コロナウィルスへの対策が必要で、下記二点注意していきたいと考えています。
① 基本的な感染防止対策
当面、登山中も感染予防に十分注意していただきます。
・マスク着用(持参はしていただき、最低限必要なところは着けていただく)
・除菌用のアルコールジェル、ウェットティッシュなどの持参
・ソーシャルディスタンスの確保です。
② 三密回避
山小屋は三密が避けにくい場所です。そのため、当面は山小屋を利用しない日帰り、テント泊のみ実施します。
山小屋の利用についてはガイド協会の方針や今後の感染状況を見極めて判断していきます。
登山中もソーシャルディスタンスが確保できるような人数で実施します。コースによって ソーシャルディスタンス確保が難しいこともありますので、コースによって適切な定員を設定していきます。
(3) 段階的な進め方
登山対象の山、山行形態、参加人数など以下のように考えます。
6/13~6/18
- 八ヶ岳(長野県側)の比較的短時間の日帰りコース(蓼科山、北横岳、縞枯山・茶臼山、にゅうのみ)
- ガイドプランは計画しません。プライベートプランのみ で人数(1~2名)
6/19~7/31
- 八ヶ岳および八ヶ岳周辺の山 (霧ヶ峰、瑞牆山、茅ヶ岳など)の日帰りコースを基本とします。
- 山小屋泊の登山は基本行いません。宿泊を伴うものは平日のテント泊(プライベートプラン記載の八ヶ岳テント泊2プランが基本。テント泊のノウハウを学ぶのが主体で比較的短めのコース)のみ実施します。コロナ以前にお申込みいただいた山小屋泊を伴うプライベートプランは個別にご相談させていただきます。
- ガイドプラン、プライベートとも人数は1~2名とします。
8/1~8/30
- 6/19~7/31と基本は同じとします。
- 6月、7月の状況によって、平日の山小屋泊やガイドプラン、プライベートプランの人数増加(3~4名まで) を検討・実施します。
※ 懸念事項
今年は富士山の登山道閉鎖、南アルプスの大部分の山小屋の営業休止が決定しているため、八ヶ岳の登山者が増えることが予測されます。
登山にはいい季節であり登山者が多くなる時期ですので、より慎重な計画、行動が求められると考えます。
8/31~11月初旬
- 8/1~8/30と基本は同じとします。
- 6月~8月の状況によって、休日の山小屋泊やガイドプランの人数増加(コースにもよりますが最大6名程度まで) を検討・実施 します。
(3)お申込みについて
- ガイドプランは掲載のものがありましたらお申込み可能です。レベルがあっているかどうかわからない場合はご相談ください。
- プライベートプランは当面、日帰り、平日のテント泊のみお受けします。
- 7月下旬からお盆頃までの登山最盛期や祝日を含む連休などはかなり混雑する場所もあります。ご希望をお受けできない場合もありますのでご了承ください(ご相談させていただきます)。
- 8月以降の山小屋泊は検討するものの確実ではないため、山小屋泊でのプライベートプランはお受けできません。お受けできるようになりましたら、ホームページ上でアナウンスさせていただきます。
4. 最後に
まだ先が十分に見通せず、コロナの第2波にも注意しながら、いろいろな制約がある中でのガイド登山再開となります。
ガイド活動が再開できることに感謝しながらも、気をつけたいのは八ヶ岳の中で感染者を出さないということです。もし登山者や山小屋スタッフの中で感染者が出てしまうと、再び登山自粛、八ヶ岳全域の閉鎖となる可能性もあります。私自身もそうですが、お客様にも高い意識を持っていただけると幸いです。
堅苦しいことばかり申し上げましたが、久しぶりの山を楽しんでいただきたいのが本音です。山本来の楽しさや気持ち良さ、八ヶ岳っていいなと感じていただけるようなガイドができればと思っています。
ご不便をおかけしますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
YATSUトレッククラブ 上田 剛
コメントを残す